塾生リレーブログ 第2号

リレーブログ第2号  古市成樹氏 (株式会社 ALL CONNECT 取締役)

株式会社ALL CONNECTの古市です。
社長の岩井と共に、ALL CONNECT【通称:オルコネ】を創業して、13年目になります。
現在は、バックオフィスで主に組織作り(人事、総務、法務、セキュリティ等)の担当役員を担っています。通信キャリアのサービスをWEB上で販売する『インフラプラットフォーム事業』と、自社サービスの通信事業『VNO事業』の2軸で事業を営んでいます。

右も左も分からないまま起業、1年目はスタッフ4名で売上700万円というスーパー赤字。役員報酬どころか、スタッフへの給与の支払いすら滞りました。
悪夢の様な1年目でしたが、2年目からは販路をそれまでの訪問販売から、WEBに切換えて急成長が始まりました。
『WEB』+『コールセンター』という当時は革新的だったビジネスモデルと、人材採用と育成に当初から投資を惜しまなかったのが急成長の要因だったと思います。

5年目までは、売上が前年対比200%の急成長、その後も去年度まで140%成長を維持し続けていました。
毎年爆発的に増え続ける売上と、スタッフ数。
売上60億を突破し、起業当初から見ると天文学的な数字であった売上100億円が現実味を帯びてきた、10年目の2014年に、『未来経営塾』に1期生として入塾しました。

オルコネの急成長は、外から見るとインパクトは大きかったと思います。
ですが経営者としては拡大と共に増え続ける問題の数と、売上に反比例する利益率悪化という状態から抜け出せずにいました。
ドンドン忙しくなり、どれだけ経営陣があがいても、上記2点は改善しないという、負のスパイラルから抜け出せずスゴク苦しい状態だったと思います。

地元の福井では、同じようなステージの企業はなく、経営者仲間などに相談したり、先輩の話を聞いてもあまり参考になりませんでした。
誰もそのような急成長を経験した事がないので、当然だと思いますが、結構孤独感を感じる事もありました。

安本先生との出会いは、事務局であるベタープレイスの森本さんに誘われるまま、『スゴイ人知っているから、一緒に会いに行こうよ。』的な感じだったと思います。

不思議なのですが、森本さんとの出会いは全く想い出せません…(笑)
※今はスゴク仲が良く、かけがえのない友人になりましたよ~

当時は安本先生の事も全く知らず、半ば騙されるように安本先生のオフィスに連れて行かれた気がします(笑)。
全く何の期待もせずに訪れた、安本先生のオフィスでしたが、起業して初めてと言っていいくらいの衝撃を受けたのを覚えています。

簡単に事業内容と社歴を話しただけなのに、安本先生はズバズバと、的確に現状のオルコネの問題点を指摘したのです。今まで、どんなに経営者の仲間や先輩に相談しても、理解してもらえなかった経営上の問題をたった10~20分の会話で見抜かれたのです。

『この人スゲエ!!何なんやーーーーーーーーーー!!!』

さらに、ファーストリテーリングの柳井社長の『一勝九敗』の執筆にも関わっているという話を聞き、リスペクト率300%になりました!
『一勝九敗』は、経営者としてウジウジ、ビクビクと悩んでいた頃に出会い、読後の凛々しい気分が忘れられず、何度も読み返した当時のバイブルでした。
この人の下で経営を学べるのなら!と即入塾を決意しました。

『未来経営塾』は塾生が毎回出される課題に対して、自社のレポートを提出し塾生の前で発表、他の塾生から色んな意見(肯定的なものや、否定的なもの全てです)をもらう。最後に安本先生から総括を頂くという内容です。
取引先ではない強者ぞろいの経営者から、正論100%の意見をもらえるという貴重な学びの場でした。
今考えると、自社の分析に対する疑問に腹を立てた事もありますし、仲間の経営に対して【俺ならこうする…】的な、迷惑率200%の熱い議論を交わしてました。
安本先生と、森本さんが吟味して選んだという強者達との議論は、興奮し本当にエキサイティングなものだったと覚えています。

偉そうな事書いてますが、入塾当時は、自社の正確な組織図すら無いという、惨憺たる状況でした(売上60億もあるのに、組織図が存在しないなんて、ただのアホですよね…。)
そのくらい当時のオルコネは、勢いとノリと、ゲリラ戦の勝利だけで構成される、貧弱な中小企業に過ぎなかったのだと思います。

・組織化とはどういう事か?
・会社を数字を通して分析する
・イノベーションの必要性
・IPOとは
・他社の分析
etc…

『未来経営塾』で学んだことは多岐に渡ります。
座学や本から得られる知識と内容は同じですが、寝ずにレポートを書き、安本先生や、他の塾生から忌憚ない意見をもらって学びを得ていくという内容は、行動から得られる知識なので、学びの深さが違うと思います。

安本先生の言葉で一番心に残っているのが、
『企業の強みはいつまでも続かない、いつか弱みに負ける。』という言葉です。
ハッとさせられたのを覚えています。

現状の強みに甘んじていては、いつか衰退していくのでしょう。
小学生の頃から習っていた事なのでしょうが、経営者になって聞くと
『脅迫に近いな…。』
『ただ、間違いなく真実だな…。』
授業の後、地元に帰る新幹線の中で、1人でブツブツとつぶやいていた気がします。

入塾後、組織改革に着手し、経営会議の資料や、人材の配置を再考し、ライバル他社の分析などを実践しました。
強い組織とは何か?
スピード経営とは何か?
を意識するようになりました。

昨年度は売上150億円を突破し、今期は200億円突破を狙うところまで来ました。
スタッフ数も入塾前の約2倍、500名になりました。
さらに、入塾前より圧倒的に、強くしなやかな組織になったと思います。
いつIPOのタイミングが来てもいいように準備も怠らなくなりました。

今でも安本先生にお会いする際は、色々アドバイスを頂いたり、温かい励ましの言葉を頂いたりします。
これも『未来経営塾』で得た財産の一つだと思います。
また、他の経営者の苦悩や、努力を間近で見るという経験はそうそうないと思います。
経営者として、人間として大きく学びを得た場が『未来経営塾』でした。

『社会をにぎやかに』
株式会社ALL CONNECTの企業理念です。
にぎやかにする為には、圧倒的な企業の実力と、影響力が必要だと考えてます。

『未来経営塾』で学んだ事は原理原則が多いので、今後もそれを拠り所に経営に全力を注ぎたいと思います。

2017年11月10日
株式会社ALL CONNECT  古市成樹